AIJシェル空間構造設計技術レビュー連絡会NEWS
 第26号 2002.9.11.

構造設計小委・第15回会合9/3
その他の話題としては、これまで再三取り上げてきた建築基準法の問題について、やや強引に10分間の時間をいただいて、最近のホットな状況を報告しました。7月26日(金)に斉藤鉄夫議員に面会、8月27日(火)に渡海紀三朗議員に面会したことの報告です。
斉藤議員には、7月26日(金)午前に山田利行氏・真柄栄毅氏と大山宏と3名が面会して、本NEWSの前号・第25号に報告した国土交通省作成の資料をいただきました。その上で、冷静にざっくばらんに国土交通省と話し合ってはどうか、とお勧めを受けました。とても簡単にお受けできないことでしたので、そのような場を用意していただく前に、斉藤議員とごく内輪の情報交換の場を何度かは持たせていただきたい、とお願いして、快くご了解をいただきました。
この問題で初めて多田先生から離れた「よちよち歩き」に、大きな成果をいただきました。多田先生から離れては何もしない、できないでは気が済まない、という気持ちを汲んでくださった斉藤議員に心より感謝しています。
渡海紀三朗議員(自民党・兵庫10区・4期)には、8月27日(火)午前に川合廣樹氏ともども面会しました。渡海議員と川合氏とは旧知の親しい間柄のご様子で、次の来客を待たせて予定を大幅に超える時間をいただきました。斉藤議員の質疑の会議録、国土交通省の作成資料、陳情書の試案、その他の資料をお届けし、後日に一部でも読んでいただけることを期待しました。渡海議員は、立法府随一の建築専門家であると言われ、また、衆議院・決算行政監視委員員長を務めておられる方です。面会の3日後に直接電話をいただき、斉藤議員質疑の会議録を読んで答弁に満足行かなかった、とはっきり言われました。その旨を国土交通省にも伝えその返事を待っている段階、とのことです。
超党派で、これほで明快に、素早く行動していただけるのならば、民の側でも、そのバックアップに全力投球し、積極的に意思を表明する必要があり、それは緊急を要します。まさに、建築構造設計の専門職能団体JSCAの踏んばりどころでしょう。

渡海紀三朗衆議院議員に面会8/27 @衆議院第一議員会館
金沢の学会大会PDでパネリストとしてご一緒した川合廣樹氏から願ってもないご好意をいただきました。渡海紀三朗議員(自民党・兵庫10区・4期)に面会する機会にお誘いいただき、8月27日(火)午前11時、衆議院第一議員会館の執務室まで同道させていただきました。
構造設計からリスクマネージメントまでがご専門の川合氏は、お願い事項を2項にまとめ、
@自然災害への備えと建築行政、 A 建築基準法改定に伴う建築技術の阻害、
につき、実務経験に裏打ちされた説得力ある説明をされました。渡海議員も熱心に耳を傾け、特に、人命に関わる@の内容についてはいろいろ質問されました。また、Aの内容についても、都市活性化のために「建築基本法」の必要を訴えられた際は、いかにも建築専門家らしい関心を示されました。
この建築基準法改定の問題については、多田先生の行政訴訟の断念を含めこれまでの経緯を簡単にご説明した上で、関連の資料をお渡ししました。面会3日後の8月30日には渡海議員から直接電話をいただき、5月8日の国土交通委員会議録の答弁に満足いかなかった、とご自身の見解を明確になさいました。早速、その旨を国土交通省に申し入れてしかるべき対応を求めたので、斉藤議員とはその返事を得てから話すつもり、とおっしゃいました。
今後の展開にとって新たな希望の灯火がともったような気持ちになりました。渡海議員の熱意ある真摯な対応に心よりの敬意を捧げたいと思います。
渡海紀三朗議員の連絡先は以下の通りです。
tel. 03-3508-7230 fax. 03-3508-3230
〒100-8981 千代田区永田町2-2-1 衆議院第一議員会館230号室
立法府・行政府が正しく機能するためには、外部からも積極的に適正な批判・働きかけが必須です。立法府・行政府内の今は少数に留まる理解の輪を孤立させてはなりません。外部からも積極的に支援し協力して、多数者の理解の輪の形成へと繋げなければなりません。
今の社会の金縛り状態を何としてでも脱却しなければ、日本はこのまま沈没です。社会を構成する専門職能に自立なくしては、自由な社会の発展はまったく望めません。
川合廣樹氏のご好意に心より感謝申し上げます。この問題では、これまでもしばしば多くの皆様のご好意に支えられて来ました。広い意味での多田戦線から、いよいよ離脱できなくなりました。専門裁量を互いに尊重し合う社会にすべく、できる努力を続けたいと思います。1


inserted by FC2 system