AIJシェル空間構造設計技術レビュー連絡会NEWS

                                                        第38号 2004.2.26.

 

日本建築法制会議・第6回総会1/7・第7回総会2/19

 

 日本建築法制会議の第6回総会は新年早々1月7日(水)午後に開かれ出席者は8名、また、第7回総会は2月19日(木)午後に開かれ出席者は9名でした。新たにお二方の入会で、会員数はめでたく2桁に達しました。もちろん、引き続き会員募集中です。

 ホームページのアクセス数はその後も順調です。7000件突破が昨年末12月29日、8000件突破が1月23日、9000件突破が2月13日という具合です。おそらくは、朱鷺メッセ事故関連の情報についても掲示板で積極的に紹介していることが、この結果に結びついているのでしょう。

        http://kentikuhousei.hp.infoseek.co.jp/

 

 第6回総会では、朱鷺メッセ事故関連で意見を交換し、県調査委・崩落メカニズム要旨、SDG・公開質問書&異議申立書、JSCAタスクフォース・中間報告2要旨、その他の関連資料が配布されました。また、法学雑誌の特集記事「科学技術の安全法制」の回覧もありました。

 第7回総会でも、朱鷺メッセ事故関連で意見を交換し、県調査委・事故原因調査結果報告書をベースにした日経アーキテクチュア2004・2・9記事、日本建築家協会JIAの見解、JSCAの会長見解、その他の関連資料が配布されました。県調査委報告書については、会員間にその評価に相違があるものの、今後の批判的検討のベースにはなるということで意見一致しました。ただし、資料公開に関しては、肝心の構造設計図書が原型では公開されなかったことに大いに不満が残ります。また、一方の当事者たるSDGがありのままの情報と主張とを一般に公開していないのが残念です。SDGが真実の情報を明かさないのでは、JSCAとしても支援のしようがないではないか、といった意見がありました。県調査委・報告書およびJSCAタスクフォース・報告書が出揃い、これからは、AIJなりJSCAなりが、積極的にオープンな議論を行うべきであるという意見もありました。専門能力向上(CPD)が言われる現在、この事故を専門的に検討することにCPDのあらゆるテーマを含むという認識でした。

 

 日本建築学会AIJが何もしないのはおかしいという発言に対しては、秋山宏・AIJ会長が年頭の挨拶の中で適切にコメントしている、という指摘がありました。確かに適切なコメントでありましたが、AIJの対応という点ではまったく不十分である、と言わざるを得ません。

 ・・・県の事故調査委員会が発足したこともあり、特別な調査活動をしていませんが、企画運営委員会において情報収集に努めてきました。・・・とあります。学会たるもの、自前のオープンな議論・論争を通じて、ことのあるべき姿に近付くべきであり、他人任せでいい筈はないのです。県調査委の努力は認めつつも、その最終報告書には明らかに不備も目立つのです。その揚げ足取りではなく、公正に議論する場をこれからでも設けて、気長にともに学ぶ、ことが最も重要であると考えます。

 

 建築基本法制定準備会の4月20日総会への対応については、次回に議論することとしました。日本建築法制会議として何らかの意見を取りまとめ、事前にそれを提案して行こうということで、次回を3月30日の午後に設定しました。根本に戻って議論を深め、具体化の暁にはどのようにも自在に対応できるようにすべきである、という認識で一致しています。

 

(諸報)

(3)建築基本法制定準備会・定期総会 日程:2004年4月20日(火)15時〜  会場:建築会館ホール

        事務局:tel.03-3289-0351  fax.03-3289-0352  http://www.kihonho.jp/

 

________________________________________________________________________________________

(編集後記): 2004年は早くも2月末になってしまいました。本号・第38号がお約束していた今年度の最終号ということになります。4月以降の対応については後日ご連絡いたしますが、下記連絡先は3月一杯で閉鎖しますので予めお伝えします。これまでよく続けられたなというのが、偽らざる実感です。ご愛読(?)を心より感謝申し上げます。

 新年度の4月からは第3期構造設計小委員会がスタートです。その活動の目玉となる構造設計事例報告会は、参加者を拡大した新形式とすることを予定しています。どうぞご期待ください。

(以上連絡役): 大山宏  ・千葉大学工学部 デザイン工学科 建築系  ・千葉市稲毛区弥生町1-33

                        ・tel 043-290-3148 ・fax 043-290-3249(構造系研究室) ・〒263-8522

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

inserted by FC2 system